【todoro】ニュースレター No.3ステンレスについて話そう!

【アーカイブとして本文だけを抜粋してそのまま保存しているバックナンバーのため、記事内の情報やリンクが古いことがあります。次号最新版の配信はページ下部の「ニュースレター購読の登録」からメールアドレスをご登録ください。】
配信日:2024年7月1日

こんにちは('-')/
todoroの平岡です。

今日はステンレスの話です。

身近な話からマニアックな話まで少しだけステンレスの真の姿に迫ってみようと思います。

日常生活でも比較的よく見る金属ですが、今更だけどステンレスって何なんだ?という方もおられるのではないでしょうか。

ステンレスというのは、正式にはステンレス鋼(こう)といって、鉄(Fe)をメインとしてクロム(Cr)などが混ぜられた錆に非常に強い合金の一種です。

実は日本語では「不銹鋼(ふしゅうこう)」というカッコイイ名前がついています。銹とは錆のことです。つまり錆びない鋼、ということですね。

実はステンレスにも非常にたくさんの種類があります。

例えば台所のシンク、スプーン、ナイフなど、ステンレスが使われている場合が多いですが、多くの場合その3種類では異なるステンレスが使われています。

まず、シンクには多くの場合「フェライト系」と呼ばれるステンレスが使われています。鉄よりは遥かに錆に強いですが、割と錆びることがあります。錆びたシンクを見たことがある方も多いのではないでしょうか。ちなみに磁石にくっつきます。

次にスプーンですが、多くの場合「オーステナイト系」というステンレスが使われています。スプーンの後ろに「18-8」と書いてあれば、それはクロムが18%、ニッケル(Ni)が8%含まれるSUS304というステンレスです。「サスサンマルヨン」と呼ぶと、もう気分は玄人です笑。SUS304よりも上のグレードもたくさんありますが、このオーステナイト系という種類が、極めて錆に強い種類です。基本的に磁石はくっつきません。もし「18-0」と書いてあれば、それはさきほどのフェライト系です。

そしてナイフですが、こちらには「マルテンサイト系」と呼ばれるステンレスが使われます。特に刃の部分に使われています。ステンレスというのは、基本的に刃物に向かない金属です。それは炭素(C)の含有量が原則として低く、炭素が少ないことで焼きが入らず、焼きが入らないことで硬度が上がらないからです。焼きというのは刀鍛冶が刀を火にくべてハンマーで叩いてジュッと水につけるシーンのイメージの通り、熱を使って金属の特性を変えることです。この魔法のような工程で、金属は驚くほど硬くなります。マルテンサイト系は焼きが入るため、刃物に使用することができますが、錆には弱くなります。磁石はくっつきます。残念ながら実は刃物の素材としてはステンレスはあまり高いグレードにはなりません。

todoroでは、そんなステンレスをメインに使用して、ステンレスの良いところ、カッコイイところ、便利なところを余すことなく開放するべくデザインや製品づくりを行っています。

製品を通して、ステンレスの魅力、金属の魅力、「もの」の魅力をお伝えしていきたいと思います。

またニュースレターでお会いしましょう('-' )\m/

ブログに戻る