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【todoro】ニュースレター No.22 鬼の話

こんにちは('-')/
todoroの平岡です。

寒い日が続きます。

毎年のように「10年に1度の寒波」というニュースが日本列島を駆け巡りますね。自分は毎年、寒波が来ると洗面器に水を張り、おもちゃの恐竜を中に沈めて朝を心待ちにするのですが、2023年を最後になかなか凍ってくれません。

大自然が作ってくれる綺麗な氷は、小さい子供の格好のおもちゃになります。

さて、今日は節分ですね。恵方巻とフードロスが議論されて久しいですが、今年の恵方は「南南東」だそうです。

そんな今月は鬼の話。

節分では悪者として描かれる「鬼」ですが、日本ではとても特殊な存在です。妖怪というカテゴリーに入りそうで入らなさそうで、普通の妖怪とは少し趣の異なる存在です。悪鬼や天邪鬼(あまのじゃく)などともいいますし、桃太郎でも登場しますが、悪役として描かれつつも、どこか憎めない。

悪魔とは全く異なる立ち位置にあります。

そして日本人は、そんな鬼がとても好きです。

ゲームなどにも頻繁に登場しますね。

そもそも鬼という言葉自体がとても不思議な言葉で、「神」と対になる言葉でもあります。人智を超えた陽の究極の存在が「神」であり、陰の究極の存在が「鬼」だそうです。だからこそ「仕事の鬼」なんていう言葉があり、そんな人の仕事にこそ「神が宿る」のだと思います。

可愛い鬼の絵もたくさん見ることができますが、秋田県のなまはげのように、そもそも「良い鬼」として描かれる例もあります。見た目は恐くても、地元で愛され、無病息災や豊漁豊作をもたらす守り神とされます。「ご当地鬼」が存在する秋田県が、ちょっと羨ましいですね。

鬼にまつわる話は本当に多く、以前娘から「ワタナベさんは豆まきをしなくていいんだよ」という話を聞いて心底驚いたことがあります。

調べてみると、確かに平安時代、酒呑童子(しゅてんどうじ)という鬼を源頼光(みなもとのよりみつ)が討伐に向かった際、家臣の渡辺綱(わたなべのつな)が酒呑童子を討ち、後日、酒吞童子の舎弟である茨木童子(いばらきどうじ)が敵討ちに来た際も腕を切り落として返り討ちにするなど、渡辺綱があまりにも強く、以降鬼が恐れるようになったからとのこと。

渡辺綱と同じく源頼光に仕えた「頼光四天王(らいこうしてんのう)」の1人、坂田金時(さかたのきんとき)も、あまりに強く鬼に恐れられたことから「サカタさんは豆まきをしなくていい」ともいわれるそうです。

そういえば、魂(たましい)という字にも鬼が入っていますね。そして、ともに「たましい」を表しながら、「精神を司る」といわれる「魂」に対して「肉体を司る」といわれる「魄(はく)」にもやはり、鬼が入っています。

鬼才なんていう言い方もあります。人間のものとは思えないほどの優れた才能を指します。

そんな鬼才を発揮し、太陽の塔や「芸術は爆発だ」という言葉でも有名な岡本太郎さんの著書に「自分の中に毒を持て(青春文庫)」という本があります。

本を読んだ時に思いました。まさに「自分の中の毒」こそが「心の中の鬼」なのではないかと。

誰しも心の中に鬼が棲んでいて、時にその鬼に操られるままに動いては失敗し、時にその鬼の力で自分の120%の力を発揮できることもある。一見「灰汁(アク)」に思える個性こそが、自分の人間としての「旨味」を引き出してくれる気がします。

そういう刀のようなものが自分の中にあり、錆びつかせるのも、よく研いでおくのも、人を傷つけるのも、人を守るのも、その人の心ひとつなのではないかと思います。

鬼はこちらをじっと窺っているんでしょう。

なので我が家では、子供と一緒に「福は内」「鬼も内」と豆まきをします。

今晩も我が家ではその声が轟く(todorock)ことでしょう。

またニュースレターでお会いしましょう('-' )\m/

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